週刊文盲 オタク自省録

オタクのオタクによるオタクのためのブログ

チューリングテストの天啓

地獄のようなテスト期間がついに終結した。「情報を集めればノーベンでもなんとかなるっしょw」という私立文系クソ大学生の魂胆を見事見抜かれ、木端微塵に粉砕された。教授たちの教育に対する熱意を感じた期末試験であった。つまり、落単必須といった手ごたえである。

しかしチンポ物権こと担保物権を担当した教授だけはいただけない。というのも、チンポ物権という科目を担当すること自体がすでに公序良俗に反するこの上なく卑猥な行為であるのに、試験問題にチン料債権の話を持ち出したのだ。間接的セクシャルハラスメントであることは明確である。試験問題を通じて我々学生に一体何を伝えたかったのだろうか。それを理解できないあたりが俺の学力の限界であろう。

 

テストの懺悔はここまでとして、最近このような本を読んだ。

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もともと以下のサイトで哲学、化学、数学などの学術的な内容を中卒でもわかるようにかみ砕いて記事にしていた飲茶という方が出した本である。ウェブサイトに載っていない内容はほとんどなかったが、いちファンとして購入した次第である。

www.h5.dion.ne.jp

 

テスト前の大学大教室で、俺はなんとなくこの本を開き、チューリングテストの項目を開いていた。『チューリングテスト』とは、AI(人工知能)に知能はあるかどうかを試すテストである。詳しくは飲茶氏の記事でも読んでいただきたい。(http://www.h5.dion.ne.jp/~terun/doc/chu.html

これを読んでいると、俺の単位の源たるED君がのぞき込んできた。

チューリングテストじゃん」

知っているのかと尋ねると「有名なやつだから」と、むっつり返す。流石はED君である。生殖機能と引き換えに並外れた知識を手に入れたとの噂は本当なのかもしれない(そんな噂はない)。

 

その後俺は帰宅し、最近の日課であるアマゾンプライムビデオB級クソ映画鑑賞会を開催した。

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こちらである。キチガイのような顔をしている本作の主人公である彼はまごうことなきガイジ、正確にはコミュニケーション障害者である。彼はイギリスの天才数学者で、第二次大戦時にドイツで使われていた解読不可能の暗号『エニグマ』を解読するため奮闘するお話である。そして彼の名はアラン・チューリングそう、かの有名なチューリングテストの発案者である。

この映画を選んだのは偶然である。タイトルにもあらすじにもアラン・チューリングの名前はないし、俺は天才だから映画の展開より先にエニグマを解読できると踏んでの視聴であった。映画の内容はチューリングの伝記のようなもので、彼が優秀な数学者であること、チーム内で会話ができないほどコミュ障であったこと、同性愛者なのがバレて逮捕されかけたこと、そのくせ女と結婚するノンケでもあったことなどが描かれている。普通にA級映画である。俺にバッファローの脱糞を見せてくれアマゾンプライムビデオ。

 

そのまた翌日、今度こそはウンコ映画を観ようと思い、関連項目にあるいかにもB級っぽい作品を選んだ。それがこちら。

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左側にある売り文句がB級ポイントである。『視覚効果賞受賞』など、ストーリーが糞以下であることを露呈しているようなものだ。俺はウキウキしながら視聴を始めた。

 

そうすると、ここでも出てくるのである。チューリングテストが。

 

ストーリーは、人型AIに人間のような思考力があるかどうかを人間である主人公がテストするというもの。つまり、チューリングテストだ。登場人物の口からもチューリングテストという単語が出てくる。ちなみに内容はB級である。俺御満悦である。

ここ二日間にわたる『チューリングテスト』の呪縛。もはや偶然などではなく、運命と気づく。『チューリングテスト』を介して、神はいかなる天啓を俺に授けたのか。俺は考えた。考えようとして考え方を忘れたことに気づき、ニ、三日右往左往したが思考を続けた。そして導き出した答え。それは、「俺には天才数学者としての素質がある」というものである。

 

改めて自己分析を重ねてみると、俺がいかに数学者としての素質を持ち合わせていたかが判明した。

・ガイジ(コミュニケーション障害)であること

・同性愛の素質があること(ホモくさいおっさんにモテる)

・大学受験時に数学で類稀な実力を示し落ちたこと

誰が何と言おうと、天才数学者の才覚がある。能ある鷹が爪を隠すが如く、20年間に渡り自らを偽り隠匿し続けた天賦の才である。今すぐ新たな公式を生み出そう。シンギュラリティより先に人工知能以上の知能を身に着けよう。そして『俺の最終定理』を残して世を去り、『生きるオーパーツ』の名を欲しいままにしよう。

 

「決めた。俺は天才数学者になる」

 

オタクは再びいきり立った。

 

読書記録2 天使は奇跡を希う 

アマゾンプライムビデオに目覚め、クソ以下と知りながらB級映画を見漁る日々が続く。二時間に渡るバッファローの脱糞を観終わった後に俺の心に残るのは、大学生活最大の時間の浪費をここで行っているという背徳感のみである。これもまた経験。

SAWシリーズの視聴を始めたのもそれが原因である。1~7まであるこのシリーズ、アマゾンプライムビデオに1が無いのはなぜなのか。それも、1は初代ということもあり最も評価が高く、むしろ2以降はスプラッター映画の様相を呈しすぎて、もはやその手のオタク以外の視聴者を排斥しているというのに。金玉から声が出そうになるとはまさにこのことである。糞を見るのを楽しみにしていたのに流血を目の当たりにさせられる俺の身にもなってほしい。それでも怖いもの見たさで7まで見終わってしまった。毎日が血の日曜日である。

 

それはそうと(SAWとかけている素晴らしいギャグ)本の紹介でもしたい。本日の一冊は『天使は奇跡を希う』である。

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またラノベみたいなのが出てきたな。と思うことなかれ。こちらは文芸春秋に連載され書籍化に至った優秀な新海誠リスペクト作品である。まずこの表紙をご覧いただきたい。高校生の男女とSF。どう考えてもyour nameに感化された二次創作だと思っていたら、どうやら『君の名は。』のキャラデザを担当した人が描いたものらしい。確信犯である。その新海誠への信仰心は作中にも表れ、なんとこのメガネの男子高校生の名字が新海である。何だお前。

仮にも新海誠の母校であるゴミオタク大学に通うオタクとして、このような横暴を見過ごすわけにはいかぬ。そんなわけで感想だが、感動した。

 

ネタバレを含めて軽く内容を紹介すると、事故死した主人公を蘇らせるために幼馴染の天使女子高生が悪魔と契約して30日間の闇の遊戯に挑むといったものだ。遊戯の内容は、自分(天使女子高生)に関するすべての記憶を消したうえで主人公の事故死前の時間軸に戻り、30日以内に主人公の記憶を取り戻すことができれば主人公を生き返らせてやる。といったものだ。いろいろと突っ込みたいところはあるが、その辺を強引に推し進め、謎の感動ですべてをごまかしきるあたり、新海誠の模倣をしていることが伝わってくる。

トーリーが進むと、なんとなく主人公たちに記憶が戻り始め、幼馴染の一人、巨乳女子高生が記憶を取り戻し、悪魔につっかかるようになる。そこで悪魔が囁いた一言。

 

「あなたが新海様の記憶を蘇らせても無効となりますので」

 

俺は底辺とはいえ法学徒である。この一文に強烈な違和感を覚えるのは当然の結果であった。ここで闇の遊戯のルールを再確認する。

 

・30日以内に天使女子高生が新海誠の記憶を取り戻すのが勝利条件

・天使女子高生が勝った場合、新海誠は復活しyour nameの制作を始める

・天使女子高生が負けた場合、天使女子高生の魂を悪魔に捧げる

 

これが契約内容である。そして契約の『無効』とは何を意味するのか。悪魔の用いる契約の法源がどこにあるのか知らないが、人間である天使女子高生と契約を結ぶ時点で、人間(日本人)の法規を基準とした契約がされているはずである。日本の民法の『無効』の意味するところは「最初から当然に効力がない」である。つまり、この契約が無効となっても、新海誠がyour nameを制作する未来が失われ、ラッドウィンプスの第二最盛期が築かれなくだけで、天使女子高生の魂は奪われないのである。

通常、契約違反に対して相手方にデメリット(自分にメリット)を付したいのであれば、債務不履行に基づく損害賠償請求が行われる。契約自由の原則によって取り決められた、明らかに公序良俗違反の上契約だが、悪魔がどうしても天使女子高生の魂が欲しく、魂を奪うことを理由として恐喝(本来なら民法96条により無効だが)したければ、上契約の債務不履行責任として閻魔大王に直接強制履行を申し出ればよい。あるいは損害賠償請求である。

 

ちなみに『無効』の文言を『取り消し』に変えた場合、『取り消し』の意味は「遡及的無効」であるから、契約がとりおこなわれる前の時間軸に戻したうえで天使女子高生が生活を送るだけである。どちらにせよ、新海誠の死を受け入れれば天使女子高生に被害はないわけだ。まさか、your name見たさに女子高生が魂を捧げると思っているわけではあるまいな。

そんなわけで、契約の無効の可能性を示唆したところで悪魔側には何のメリットも無い。ここまでくると悪魔は本当に天使女子高生の魂を奪取したかったのか甚だ疑問に思えてくる。悪魔はいったい何をしたかったのか。俺なら巨乳女子高生の乳を揉みしだく権利を担保に契約を締結する。

 

以上が民法総則の視点からみた似非法学分析である。俺は以前にも民法総則の視点から童貞の法的効力について分析を加えたことがある。何故民法総則に限り、色眼鏡で物事を見るのか。理由は俺が民法総則以外の法律を知らないからだ。ゴミオタク大学の土を踏んで早3年。俺はいまだに、一回生と同レベルの法的知識しか持ち合わせないわけである。欠缺だらけの似非法学を弄ぶ前に、もっと別の建設的な学問を学ぶべきである。

そのような反省を俺に与えてくれた一冊であった。

読書記録1 終末何してますか?もう一度だけ、会えますか?

週刊分盲と銘打っておいてやはり週刊できない当ブログ。しかし今回ばかりはテスト週間という言い訳をさせていただきたい。学生の本文は命ある限り快楽を求めることだが、単位という留保が付されていることは誰もが承知であろう。ゴミオタク大学の学生もまた、単位の留保に悩まされているのである。

 

しかしながら、俺には単位以上に苦しまされている悩みの種がある。詰み本の山だ。試しに床に並べてみるとフリーマーケットが展開できそうである。以下の写真が俺が読みもしないまま家屋に放牧している本たちである。

 

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本を消化する前に新たな本を買うという、計画性を敢えて度外視することで精錬された晴耕雨読の産物である。闇雲に書物を買いあさることは精神衛生上著しい効用があるように思う(読んでもいないのに読んだ気分になれる)が、山積する書物が我が6畳間の大部分を侵食し、生活に支障をきたし始めている。ええ加減読みなされ。本の神様もそう言っておられる。

というわけで、さっさと読んで読んだ分だけ軽くレビューしていこうと思う。結局このブログの目的は定まらないままということだろう。

 

記念すべき一冊目はこちら。

 

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オイオイオイ、ラノベだわこいつ。などと侮ることなかれ。かくいう俺も、ライトノベルは中学時代に卒業し、かれこれ五年近く触れていない。それなのになぜラノベに着手したのかというと、ラノベとはいえ本は本だから』である。ラノベを毛嫌いする前にラノベを理解しろと、仙人と天狗と中年関西弁男性を足して割ったようなオタク友達に言われたこともある。四の五の言わずにレビューさせろや。

 

アニメ化もしたらしく、タイトルから漂うセカイ系の臭いとどことなく感じる哀愁に惹かれ購入した一冊である。俺は完全にこれが原作とばかり思っていたのだが、『終末何してますか?忙しいですか?救ってもらっていいですか?』などという原作のスピンオフ作品らしい。オタク世界を厭世して無常なる大衆文化の荒波に流されて早5年。にわかオタクもどきと化した俺にそんな区別がつくわけもなかった。

内容はやはりセカイ系の物語である。突然発生した〈十七種の獣〉によって地上は滅ぼされ、人々は浮遊大陸群に避難した。あらゆる武力が通用しない〈獣〉は空まで登ってこれないからである。主人公は浮遊大陸群唯一の軍隊の四位武官であり、〈黄金妖精〉とかいうキナ臭い少女たちの面倒を見ることになる。みたいなあらすじだ。

 

最初の弁明として、この物語に異世界転生やハーレムや主人公最強要素はない。最近のラノベはこれらの要素がないと売れないのではないかと蚊帳の外から心配していたが、どうやら杞憂だったようだ。そして世界観が非常によくできている。前述した元ネタ作品の5年後の世界を描いたものであるからだろうか。俺が想像していたラノベのはるか上をいく作品に感じた。

作品を通してのテーマは『命の価値』みたいな感じだと思う。セカイ系作品にありがちなやつだ。主人公は大義を背負って処刑された義兄のことを根に持ってるし、〈黄金妖精〉とかいう種族(?)のヒロインたちは自然現象に近く生命体と呼んでよいのか不明な存在で、自らの命を擲つことで〈十七種の獣〉に唯一対抗できる〈遺跡兵装〉とやらを発動させることができるらしい。自らの存在意義に疑念を抱く少女たちと、命の軍事転用に葛藤を覚える主人公の心情描写で作品の世界に引きずり込まれる。ただ文章力は作家にやや劣る気もする。

 

特筆すべきは中二病患者を虜にする固有名詞及びその内容であろう。例を挙げると〈十七種の獣〉のうちの一体に〈重く留まる十一番目の獣〉というのがいる。ルビは「クロワイヤンス」である。元ネタを調べたが造語らしい。こいつは〈獣〉とは名ばかりで、あらゆる有機物やエネルギーを吸収して増幅する動く黒水晶である。物語の描写的にも意思があるようには思えない。こんな不思議設定のキャラクター(?)がてんこ盛りと思うと、中二病を持病認定された俺のようなゴミオタクは興奮がとまらないのである。(後から振り返ると、ギャルとビーチに行く今年の夏の方が興奮した)

そしてもう一つのアピールポイントは背景となる社会的構造である。まず種族が豊富である。人間種は〈獣〉によって滅ぼされたらしいが、堕鬼種だの鷹翼種だのやたら細かい。それとは別に、獣的特徴がない〈シルシナシ〉という隔世遺伝のような存在もあり、人間種に似てるからとほかの種族から忌避されている。ここに人種差別の背景が描かれている。(ただ物語にそんな関係ない気がする)

それから私利私欲のため〈十七種の獣〉を地上から回収した商業主義国家の存在や、浮遊大陸群に軍隊が一つしかないことを危険視する組織なんていうのが、主人公たちの行動の裏でじわりじわりと動いている描写がまた良い。あからさまに物語の転とするのではなく、伏線を散りばめるスタンスは僕は好きです(主観)

 

ざっとこんなところか。ラノベを堪能したので次は作家の本でも読みたいと思っているのだが、来るべきインターン面接のために堅苦しく分厚い本を読破する必要に迫られているのが現実である。

また何かを読み終えたらレビューをしようと思う。以上。